【不動産営業の将来性】AIやITの時代にこの仕事はどうなる?
不動産業界においてもテクノロジーの波は日々押し寄せています。
では、「不動産営業」という職業はこの先どうなっていくのでしょうか?
AIやITの影響で仕事がなくなるのか不安を感じている方も多いと思います。
この記事では、不動産営業の将来性について現場目線でお話ししていきます。
IT化が進む業界の特徴とは?
まず前提として、IT化が急速に進むのは「儲かっていない業界」が中心です。小売業、飲食業、宿泊業、観光業、物流、農業などが典型です。
これらに共通するのは「利益率が低い」ということ。
利益率が低い → 利益を上げるには効率化が必須 → 人件費を削るためにIT導入が進む
つまり、薄利多売型の業界ほどIT化・自動化が早く進むという構図です。
不動産業界はどうか?
一口に不動産業と言っても、実は業態によって“儲かり方”が大きく異なります。
▼薄利多売型の不動産業態
- 賃貸仲介
- 賃貸管理
このあたりは1件あたりの単価が低く、回転数を増やすことで売上を作っているため、IT化・効率化が進みやすい領域です。
▼高利少売型の不動産業態
- 売買仲介
- 買取再販
このような1件あたりの取引額が大きい業態では、“人が介在する価値”がまだまだ高いのが実情です。
なぜ売買仲介はAIで代替されにくいのか?
不動産の売買、特にマイホームの購入は「人生で一番高い買い物」と言われることもあります。
- 契約金額は数千万円以上
- ローン・税金・法律関係など専門知識も多い
- 家族の意向も関わる重要な意思決定
このような背景があるため、機械的な情報ではなく“人の安心感”を求める顧客が圧倒的に多いのです。
「AIが提案したから買います」という決断が簡単にできるとは思えません。
したがって、売買仲介においては営業担当者の説明力・信頼構築力・臨機応変さが今後も求められ続けると考えられます。
地方はどうなる?人口減少の影響も
将来的に考えるべき要素として「人口減少」もあります。
特に地方ではその影響が顕著で、需要が緩やかに減少していく傾向は避けられません。
- 秋田県の出生数は令和4年で4000人弱
- 空き家率が増加傾向
このような背景から、エリアによっては供給過多・価格下落・取引件数減少といった影響が出てくることも予測されます。
ただし、これは即座に不動産営業の仕事がなくなるという意味ではありません。
不動産営業の未来に必要な考え方
不動産営業という仕事は、情報を伝えるだけの仕事ではありません。
- お客様の人生設計に寄り添う
- 不安を言語化して解消する
- 多様な選択肢からベストな提案をする
こういった価値はAIには代替されにくいといえます。逆に、「ただ案内だけする営業」や「知識の浅い営業」は淘汰される可能性が高いです。
ですので、不動産営業として生き残るには、
- 顧客理解力
- 本質的な提案力
- ITリテラシーを持って業務効率化を進める柔軟性
この3点を押さえることで、今後も十分活躍できるフィールドが広がっていくでしょう。
まとめ:AI時代でも“不動産営業”は残る
不動産営業、とくに売買仲介領域においては、AIやITによってすぐに代替される心配はありません。
ただし、環境は着実に変化しています。情報をただ届けるだけの営業では通用しない時代です。
その分、自分自身の「人としての価値」を磨けば磨くほど、むしろAI時代でも重宝される存在になれるでしょう。
未来が不安なのは当たり前。でも、だからこそ考え抜いた先に強い営業力が身につくはずです。
不動産営業という仕事は、まだまだチャンスのある世界です。
ぜひ、自分の可能性を信じてチャレンジしてみてください!